そういえば、しばしば「このキューはカーブが出やすいね」とか「このシャフトはカーブが出にくい」といったことが言われます。
まぁ、キューの感想としてはよく聞きますが、これ、聞くたびに違和感を感じるんですよねー。
理由は2つ。
1.「カーブが出やすいと行ってるのが、単に横のズレが少ない場合が多いから」
要はトビ(横をついた時に、反対にズレる)が少ないキューを撞いた時に、みかけ上カーブが多いと感じてしまって、「あー、これカーブが多いわー」という残念な感想を聞くことがあります。
いや、厳密にはトビが少ない結果としてカーブが多く見えているので、正解なのかもしれません^^;;
でも、それなら「カーブが多い」じゃなくて、「トビが少ない」というべきですよね^^;;
2.「カーブの出やすいかどうかは、基本的にトビの量が多いかどうかと同じ場合が多いから」という仮説を持っていたけど怪しいと今は思ってる^^;;
キューのパラメータでトビというのは比較的強力なパラメータだと思ってます。トビが少ないキューというのは手球の直進性が高いということですよね。
直進性ってのは、つまりキューをまっすぐ出したらそっちに球がいくということ。なお、横をついた時とほぼ同様に、上を撞いた場合に手球が下に向かう力がトビの少なさと関係しそうです。
あれ?下に向かう力が少ないと、カーブが出にくいんだけど、そうすると、その分押しの量も少なくなりそう?
つまり、押しというのが、1.手球の前進方向の回転、2.手球が前に行く力、3.手球の横方向(撞いた方向と垂直方向の)回転の3つの力が加わるとして、
「1.手球の前進方向の回転」を増やしたいんだけど、これはより上を撞くことと、手球の摩擦力の関係。そして、手球の摩擦力には手球が上から下にかかる力が大事。
「2.手球が前に行く力」はそのまま。
「3.手球の横方向(撞いた方向と垂直方向の)回転」はカーブのポイントになるんだけど、これは手球の摩擦力を増やすことにもなって、1の回転効率を上げそう。
といった感じなんじゃないかと思います。で、この3つめがポイントで、つまりトビが少ないキューはカーブが少ない要素があるんだけど、そうするとその分摩擦が減るので実は回転が少しかかりづらい。そして、その分少し上を撞かないといけないんじゃないか?なんて考え始めたりしたのです。
(実際には跳ねる量が少ない分で相殺どころか、プラスなんじゃないかと思ったりするけど)
ところで、世の中には、これだけでなく順をひねった時と逆をひねった時で、トビの量が変わるとか、カーブの量が違うとかいう不可思議な感想を述べる人もたくさんいるようなのですが、そういうことを言ってる人がいたら素直にスルーしましょう:->
ちなみにビリヤード用品のお店の人が、「こっちは順が**だけど、こっちは逆が**」みたいなことを話しているのを聞いたことあります^^;; (←どことはいわんけど) こんなとこでは買いたくないですねー^^;;