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システム・球の動き

カーブ問題

(23/01/10 9:44 最後にデータ追記あり)

意図したカーブ(結構キューを立てる)についての示唆も含みますが、通常の平撞きでのショットでもカーブはよくしています。例が適当ですが、このくらいの球を右上でゆったりで撞けば、手球が1番にあたる時にはカーブしているのに気づくと思います。もちろん、ある程度はっきりしたスピードでつけばカーブは気になりませんが、バンキングよりも遅いくらいだとちょっと嫌な気持ちになりそうです。(え?わたしだけ?)

そんな嫌な気持ちになりそうなショットスピードで、引き、押し、真ん中をついた時のカーブを撮影してみました。引きに関してはキューレベル7.0度なのでちょっと大げさにキューを立てた場合の設定です。ショットスピードはそれぞれ異なっていますが、実際にキューにかけた力は同じです(キュースピード一定)撞点は全て横16.4mmのヒネリです。

これを見るとわかるように、手球のカーブは、すごく大げさに書くと、下図の左(1番)のようでなく、右(2番)のようなラインとイメージした方が実際に近いようですね。(厳密にはここまでバシっと曲がっていないと思いますが、ハーフマッセやジャンプカーブのような状況ではない限り)ここから分かるのは(これまでの私の観察も含めてだけど)手球が押し回転になってすぐあたりで、手球のカーブポイント(曲がるポイント)が来るってことです。これはハーフマッセのような(いわゆるカーブショット)をしている人は既にご存じの知識のような気がします(私は長らく知らなくて、栃木在住さんに教えてもらった)

また、同様に押しほどカーブ量が少なく、引きほどカーブ量が多いのは、実際には引きは、手球の前へ向かう速度を引きが相殺するためと考えています。

今度はキューレベルを先ほどよりも少し落としたキューレベル5.0度タップの中心20.4mmと固定した上で、キュー速度を4種類、手球の撞点を先ほどと同じ16.4mmとその半分の8.2mmでショットをしたものです。一番遅いキュー速度は上の動画のものと同じです。こちらの動画には手球の速度が乗っていますが、これはショット始めてから画面上に映っている間の平均速度(実際の道のりの距離÷時間)になり、結構ラシャが重いし、引き球の場合は手球の速度変化が激しいので、本当は手球を打ち出した直後の速度の方がいいかもしれないとは思ってます。

一応ここまでものを簡単にまとめておくと、上の動画にあるやつで

引き球キューレベル7.0度タップの中心21.5mm 手球の速度 2.8km/h カーブ角度 3.39度 カーブ開始場所 つきはじめから25cm

押し球キューレベル1.9度タップの中心42.8mm 手球の速度 4.6km/h カーブ角度 1.68度 カーブ開始場所 つきはじめから10cm 

およそ真ん中キューレベル3.3度タップの中心28.8mm 手球の速度 4.1km/h カーブ角度 1.96度 カーブ開始場所 つきはじめから21cm

引き球キューレベル5.0度タップの中心20.4mm 手球の速度3.2km/h カーブ角度2.05度 カーブ開始場所 つきはじめてから26cm
引き球キューレベル5.0度タップの中心20.4mm 手球の速度5.5km/h カーブ角度1.11度 カーブ開始場所 つきはじめてから45cm
引き球キューレベル5.0度タップの中心20.4mm 手球の速度7.5km/h カーブ角度0.84度 カーブ開始場所 つきはじめてから56cm
引き球キューレベル5.0度タップの中心20.4mm 手球の速度8.6km/h カーブ角度0.61度 カーブ開始場所 つきはじめてから67cm

以下は撞点(手球とタップの中心のオフセット)が横8.2mmの時です。
引き球キューレベル5.0度タップの中心20.4mm 手球の速度4.2km/h カーブ角度1.27度 カーブ開始場所 つきはじめてから29cm
引き球キューレベル5.0度タップの中心20.4mm 手球の速度7.2km/h カーブ角度1.14度 カーブ開始場所 つきはじめてから57cm
引き球キューレベル5.0度タップの中心20.4mm 手球の速度9.3km/h カーブ角度1.08度 カーブ開始場所 つきはじめてから63cm
引き球キューレベル5.0度タップの中心20.4mm 手球の速度11km/h カーブ角度0.88度 カーブ開始場所 つきはじめてから68cm

これを見ると、手球の速度が速い時に、撞点がより真ん中の時の方がカーブをしているようになっていますが、計測誤差のような気がしていますが、もっと大きなテーブルで大きな範囲で計測をしないと答えが出せないと思ってます。

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弱めの同じショットパワー(スピードではない)でのカーブ

同じ力加減で(ただし、手球の速度が同じでなく、キューに加えている力加減が同じ)、横の撞点も同じ(Maxではないけど、実用上ではかなりいっぱい)で、撞点の高さを3つ変えてる、少し立ち気味の引き(イメージではレストの高さを変えない下撞点)、かなり水平な押し、そこそこ水平なほぼ中心で、手球のカーブをスロー撮影しました。上と横からの2視点での撮影です。(スーパースローでなく普通のSonyのデジカメで960fpsで撮影)

それぞれ3ショットなので9ショット分です。3つの高さそれぞれで手球の軌跡を残してますが、ほぼ3ショットで同じ軌跡を描いているのが分かると思います。また、カーブの感じも手球の回転(ロール)がナチュラルロールになってすぐあとくらいにカーブが発生してあとはほぼその方向に向かっているというのが分かると思います。

おそらく上級者はこのあたりの挙動は理解していると思いますが、初中級者はこういった挙動を理解していない方も多そうですし、また知識がないためにいろいろと違うことを考えたりでたらめ語ったりしているなー、みたいに思ってます。

あ、次は、同じ撞点(下目?)でショットスピードを変えてみるっていうのが必要ですね。

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ワックスによるカーブ量

知人とサララシャでの抜けについて話していました。私の認識では、サララシャやワックスのかかった球は、キューのズレ(トビ)が大きく、またカーブ量が少ないという認識です。

じゃあ、どのくらい?? というわけで、測ってみようとおもったのですが面倒なので録画だけしてみました。手球にワックスがかかってない状態とかかっている状態で、それ以外は同じ条件で3つのショットスピードで2ショットづつしてみました。なお、画面の上から下までは約145cmくらいあります。また、ラシャはかなり重いラシャです。撞点は18.7mm横と結構いっぱいに横ってかんじ。見て分かるようにワックスかかっている方が本当にわずかにカーブが少ないという感じです。

 

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カーブの軸

あれ?手球の引きとカーブの関係でどうなってるんだっけ??と少し悩んでみました。

 

たぶん、押しの時はこんな感じですよね。

手球の回転軸-01

じゃあ引きは?

手球の回転軸-02ってこうですね。よく考えたら、下を撞いたとして、キューが上から下方向に向かうので、カーブの軸が逆になることはないですね。こう考えると引きの方がカーブがでないのが納得いきます。殺し気味にしてカーブさせるなんてのはあるだろうけど、キューが立ち気味の時の押しはやばいけど、引きはそこまでではないと感じてます。

こう考えると、別に押しでも引きでも、カーブに与えるキューの影響はあまり違いがなさそう。

 

 

 

 

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キュー

カーブの出やすいキュー

そういえば、しばしば「このキューはカーブが出やすいね」とか「このシャフトはカーブが出にくい」といったことが言われます。

まぁ、キューの感想としてはよく聞きますが、これ、聞くたびに違和感を感じるんですよねー。

理由は2つ。

1.「カーブが出やすいと行ってるのが、単に横のズレが少ない場合が多いから」

要はトビ(横をついた時に、反対にズレる)が少ないキューを撞いた時に、みかけ上カーブが多いと感じてしまって、「あー、これカーブが多いわー」という残念な感想を聞くことがあります。

いや、厳密にはトビが少ない結果としてカーブが多く見えているので、正解なのかもしれません^^;;

でも、それなら「カーブが多い」じゃなくて、「トビが少ない」というべきですよね^^;;

 

2.「カーブの出やすいかどうかは、基本的にトビの量が多いかどうかと同じ場合が多いから」という仮説を持っていたけど怪しいと今は思ってる^^;;

キューのパラメータでトビというのは比較的強力なパラメータだと思ってます。トビが少ないキューというのは手球の直進性が高いということですよね。

直進性ってのは、つまりキューをまっすぐ出したらそっちに球がいくということ。なお、横をついた時とほぼ同様に、上を撞いた場合に手球が下に向かう力がトビの少なさと関係しそうです。

あれ?下に向かう力が少ないと、カーブが出にくいんだけど、そうすると、その分押しの量も少なくなりそう?

つまり、押しというのが、1.手球の前進方向の回転、2.手球が前に行く力、3.手球の横方向(撞いた方向と垂直方向の)回転の3つの力が加わるとして、

「1.手球の前進方向の回転」を増やしたいんだけど、これはより上を撞くことと、手球の摩擦力の関係。そして、手球の摩擦力には手球が上から下にかかる力が大事。

「2.手球が前に行く力」はそのまま。

「3.手球の横方向(撞いた方向と垂直方向の)回転」はカーブのポイントになるんだけど、これは手球の摩擦力を増やすことにもなって、1の回転効率を上げそう。

といった感じなんじゃないかと思います。で、この3つめがポイントで、つまりトビが少ないキューはカーブが少ない要素があるんだけど、そうするとその分摩擦が減るので実は回転が少しかかりづらい。そして、その分少し上を撞かないといけないんじゃないか?なんて考え始めたりしたのです。

(実際には跳ねる量が少ない分で相殺どころか、プラスなんじゃないかと思ったりするけど)

 

ところで、世の中には、これだけでなく順をひねった時と逆をひねった時で、トビの量が変わるとか、カーブの量が違うとかいう不可思議な感想を述べる人もたくさんいるようなのですが、そういうことを言ってる人がいたら素直にスルーしましょう:->

ちなみにビリヤード用品のお店の人が、「こっちは順が**だけど、こっちは逆が**」みたいなことを話しているのを聞いたことあります^^;; (←どことはいわんけど) こんなとこでは買いたくないですねー^^;;