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ブレイク・9/10ボール

座布団的な

ちょっと前にこんな動画を公開でアップしてみました。

先日見たら視聴回数2回でした。誰にも見られてないんですね..まぁいいや^^;;

さて、いくつかの検証をしました。というか検証は栃木在住さんがしていただき、わたしは分析だけです。

やったことは、ラシャの上でつく、ラシャの切れ端をさらに敷く、クリアファイルを敷く、テフロンシートを敷くということでどう変わるかです。

検証は17km/hのショットスピードで、2.4度の撞きおろしです。キューの角度としてはかなり水平に近いですね。こんなに水平にブレイクをできる人は少なそうです。

また、栃木在住さんのお手製テーブルで検証をしているので、手球の跳ね具合は普通のテーブルで撞いた時よりも少なめと想定されます。これは石板の厚さが本物のテーブルよりも薄いことと、脚の強度不足から想定されます。
同様に、ラシャ自体は本物ですが、テーブルへの固定を考えるとおそらくゆるく張られたラシャです。このあたりも計測方法も欲しいですね(50cmくらいの長さだけで測れる方法を知ってる方教えてください!アイデアある人お願いします!9

まず、敷くものによってショットスピードが変わるかということについて検証したらは、現時点では「変わらない」という結論です。なお、キューの速度を計測してそれを統制しても、速度は変わらない、ということになりました。

ただし、これは現在での検証環境では差が検出できないというだけで、実際にはわずかに下がっている可能性もあります。ただ、テフロンシートの場合は摩擦が少ないので、ラシャの上の直接置きよりも早くなる可能性もあるかな、と思ってます。

それよりも大きな問題はラシャの切れ端を使うと少し手球が跳ねます。手球の跳ね具合を定量化する方法がないので写真でみてみましょう。

 

ちなみにラシャの切れ端を敷かなければほぼ跳ねていないと思っています(何度もいいますが、手球の跳ね具合の定量化ができていなくて…簡単な方法があれば教えてください)

ちなみに、ナインボールのブレイクでは、ヒネって撞く人も多いと思います。そういったときに、下にテフロンシートやクリアファイルを敷いた場合にトビの量が増えるじゃないか?って思ったことありませんか?
まだ、十分な回数で検証をしていませんが、現時点ではテフロンシートとクリアファイルはトビが少し増えます。定量的な面や詳細は、いつかブログ以外のどこかで発表させていただくかも、と思ってます。

#もちろん、本物のテーブルでやってない、とか、速度が遅すぎる(17km/hはリアルではない)といった批判はあるかもしれませんので、そういう方はご自分で環境を作って試してみてください:->

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ザンロンリンのブレイク

わたしの大好きな選手ザン・ロンリン(Chang JungLin..チャン・ユンリンの方がいいかもしれませんが、これまでと同様の表記で)のブレイクが珍しいアングルで写っていたのでご紹介。

先日の全日本選手権の動画です。

通常はもうちょっと上から見下ろしの角度なんですが、1試合目が早く終わって尺が余ったためか、珍しい角度で撮ってますね。

動画見てもわかると思いますが、コマ送りして見てみると、テイクバックで肘が少し内側に入りながらブレイクしてますね。







ストロークにしろブレイクにしろこういった低いところからの撮影は参考になることが多いのですが、あんまりないですよねー。

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ブレイクとマスワリについての見方

billiard-labで、kkさんがすごく面白い記事を書いてました。

9ボールAクラスの試合で優勝するのに必要な事を300ラック以上見て数字にまとめてみた【part3】(マスワリ編)

これまで、様々なものでマスワリ率のデータを見てきましたが、ブレイク後の配置の難易度と、そのマスワリ率を調べるという分析は見たことがありませんでした。素晴らしい!

同じようにプロやトッププロでの配置を調べたら、ブレイクの違いがあぶり出されそうですし、自分の全体のプレイの認識の際にもこのように配置の難易度と、その時の取り切り率を調べたらわかることがありそうです。

ちなみに、このブログの記事を読みながら思ったのは、個々人のブレイクの差はどのくらいだろう?、というものです。要は簡単な配置を何度も作れる人もいればそうでない人もいます。

一方で、テーブルコンディションの差で簡単な配置を作りやすい(例えばほどよいサララシャとか)場合や、たまたまその人のブレイクにはあってて簡単な配置が作れたり、その日調子が良かったり/悪かったりということがあります。

これを考えると実はテーブルごとに、またプレイヤーごとに調べないといけないですし、kkさんが少しほのめかせていたように、例えば平日の夜遅くにハウストーナメントをやってたり、そもそも平日昼間に普通に仕事をしてる人は普通に平日と土日でパフォーマンスがかなり違ったり、とか。みたいなことが増えすぎて大変です。

結局、簡単な配置が作れるかどうかの違いは、何度も一緒につく身近な人で、同じテーブルで見てることで、およそのばらつきを感じればいいのかな…

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コントロールブレイク動画(スロー)

いつものようにスロー撮影ですが、今回はおよそ1500fpsでの撮影です。的球の挙動などをご覧ください。なお、撮影はいつものようにfatcatさんのご協力でとっております。

また、ブレイクはおそらく25km/h前後で、撞点は左下のコントロールブレイクです。…が、一回ミスってます!(高価なカメラの横でブレイク怖い!)

10ボールでの1番がどう逃げるか等の撮影は今後行う予定ですが、カメラに手球がぶつからないようにガード(シールド?)を作成する予定ですので、それが完成後となります。

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日和ブレイク

私は普段から比較的コントロール重視のブレイクをしております。比較的というかかなりかな。ただ、スリーポイントはたぶんほとんどクリアするヤツが基本です。でも、スリーポイントをそこそこクリアするやつにかえることがあります。

と思ったらたまについてもらう知人が、ブレイク変えた、といって、スリーポイントをそこそこクリアするやつに変えてました。…厳しい!

その知人とは基本的に5先交互ブレイクをしますが、だいたい被マスワリ率が15%くらい(わたしのマスワリ率より高い)だったのが被マスワリ率が20%超えてきました。非常に厳しい。というわけで、わたしも大人気なくまったくスリーポイントを気にしないブレイクをやっちゃいました。これめちゃマスワリでるわー、こんなんありかー、とか。

まぁ、いいけど。帰り道で大人気なかったと反省しました。逆にいえば、普通のブレイクでああいうのできたらもっと出るんだろうなー。

 

なんて本来的にはA級ならスリーポイント対応必須なのに、ガン無視でやってたわたしとは違って、ジェフリー・デルーナは最初っからガンガンにブレイクしてました。このブレイクだったらぼくでもマスワリできそう!

 

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2019ダイアモンド ラスベガスオープンのブレイクスタッツ

先日行われた2019ダイアモンド ラスベガスオープンのブレイクスタッツがAzbilliardに載っていました。
元記事のリンクはこちら(英語)

今回のビデオはまだ見ていませんが、今回の大きなポイントとしては、

ラシャは Predator XK2 cloth

ボールはPredator Arcos II ball

ということでしょう。ボールは出すと思ってましたが、ラシャも出すんですね!!たしかに、ラシャは、比較的開発が用意なものなので、(実際には中国のどこかに作らせて、品質チェックだけすればいいと思う)プレデターのブランド名がついているのは大きいですよね。

プレデター自体がいろんな試合を開催しますし、そういったところではこのラシャが使われることになりますし。ボールはすでにページありますね。youtubeで宣伝動画もだしてますし。ラシャはまだのようですが。

さて、この試合のブレイクのルールは、トライアングル使用、セルフラック、1オンフット、交互ブレイク、ブレイクボックスなし、スリーポイントあり、といったところ。

ちなみに今回のブレイクスタッツはテレビテーブルでのものです。基本的には有名選手ばかりなので、ブレイク強いプレイヤーだらけですが、1試合だけ、女子プレイヤー(Kristina Tkach)の試合が入っています(この試合は惜しかった)

結果としては、ブレイクイン(そしてファールじゃない)は全体の71%(129/170)、ノーイン率が10%、イリーガルが5%でした。ブレイクインは勝者が74%、敗者が71%ということでした。

やはりトライアングル使用だとそこそこノーイン率高いですね。

ちなみにブレイクランアウト率(マスワリ、というと途中の9番コンビを含みませんが、ほぼマスワリ率と思っていい)は、36%。勝者は45%,敗者は28%。ということは、およそ成功したブレイクの半分はマスワリってことですね。まぁ、ナインボールの1オンフットなので、配置も難しくなりにくいですし、マスワリ率は高くなりそうですよね。

とりあえず今日はこんなとこで。

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1番が短クッションの真ん中

B級の方でブレイクで1番が短クッションの真ん中あたりに来て悩んでいる(もしくは悩んですらいない)人をよくみかけます。

 

一つの解決策としては手球を引いてきてヘッド側に持ってくるというやつですよね。これも一つの案です。

あとは、もっともシンプルですがもっと強く撞くというのが一案です。できるならばこれが一番オススメだと思ってます。もしくは現在よりも、もう少し左に当てて、少し左をひねるといいでしょう。たぶん25km/hくらいのブレイクでもここまでいけると思います。(テーブルによるけど)

スリーポイントルールとか全然関係なくて、何やってもいい雰囲気ならば、(下の図なら)今の厚みよりももうちょっと右にあてて、手球の撞点は真ん中かわずかに上。ショットスピードは弱め(テーブルによるけど18km/h以下)にして、1番を上のコーナーにとるというのもあるかもしれません。この場合、テーブルによっては上にあるウイングボール(図だと3番)が、上の長、左の短、下の長と回って手球と1の間に入ったりすることもあるかもしれません。

かなり弱めのブレイクになるはずです。ちなみにかなり早いラシャか、絶妙な厚みのコントロールしないとスリーポイントにひっかかる率がそれなりにあります。まぁ、短の真ん中に止まって困っているB級の方向けの記事なんで、スリーポイントは気にしなくてもいいですよね!

弱いのはダメですが、もうちょっとしたオススメは、もっと1番の左にあてて、手球は下撞点で、1番をサイドポケットよりも左を通すパターンです。これはショットスピードもそれほど要求されません。可能ならば少し左をひねるとベターです。

もしウイングボール(図の4)が入らない場合は、ブレイクが薄すぎる(左すぎる)ことが多いので、そうしたらもうちょっと右側を狙いましょう。逆に1番がサイドに入るならば、ブレイクが厚すぎるのでもうちょっと左を狙う感じで。これも、安定してスリーポイントをクリアしながら、手球の位置のコントロールとウイング(図の4)がコーナーに入るのを両立させるのは難しいと思います。スリーポイントを捨てていいなら。

もし1番が短の真ん中に張り付いて悩んでいる方がいらっしゃれば、1時間ほどあれこれ試してみてはいかがでしょうか?

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USオープン2019のブレイクスタッツ

USオープンは、ジョシュア・フィラー(Joshua Filler)の優勝で幕を閉じましたね。

ベスト16からはDAZNでも完全中継をしていましたし、運営がマッチルームになったのでイベントとしてよくできていたと思います。

 

ちなみにルールとしては

9ボールの9オンフット
勝者ブレイク
ブレイクボックスなし(2ポイント以内のどこからでもブレイク可能)
ベスト32まではラックシート使用、ベスト16からはトライアングル使用
レフリーラック
ラックチェック&クレーム禁止

といったルールでした。

というわけで、いつものようにAzbilliardにブレイクのスタッツ(統計)があったので、ご紹介。元記事はこちら

というわけで、これはストリーミングされた(いわゆるTVテーブルでの)統計です。ちなみに統計の38試合中23試合がラックシート使用。

まず、ブレイク成功率が78%、勝者は81%、敗者は73%。9オンフットのレフリーラックにしては高いですが、TVテーブルはいわゆる「しっかり立つ」感じでしたね。あと、レフリーも基本的にちゃんと立ててた印象があります。これまで見ていた他の試合だとたまに、全然このレフリー駄目じゃん!!、みたいな人がいましたが、そういった感じではなかったと思います。

そしてブレイクランアウト率が34%、勝者が39%、敗者が24%。結構、高い印象です。ちなみにわたしの感覚では特設で、ラックシートあり、セルフラックの1オンフットの9ボールで40%前後、9オンフット、10ボール、8ボールで30%前後といった印象があります。

ちなみにブレイク成功率はラックシート使用で78%、トライアングル使用で79%とほぼ変わらなかったですし、ブレイクランアウト率も双方で34%と同じでした。これはトライアングル使用がベスト16からでよりブレイク巧者がブレイクしてたというのもあるでしょうが、意外とそれほど変わらなかったということでしょうか。

ブレイクの平均イン数(ファールやノーインも含めた)は1.3、ブレイクインでの平均は1.6。結構入ってますね。

また、ブレイクイン率はボーニング90%、ウー・チャーチン88%、ジョシュア・フィラー84%、ジェイソン・ショウ81%。ブレイクランアウト率は、ジェイソン・ショウ53%、ウー・チャーチン47%、ボーニング46%、フィラー36%。…このフォーマットで約50%マスワリですか…ですよね…勝者ブレイクでこのランアウト率なので、見てても楽しいのかもしれませんね。

ちなみにファールとしては、29.5ラックに1回ブレイクファール4.7ラックに1回(ブレイク以外の)ファール、2.4ゲームに1回ショットミス。1ラックで36%の可能性でセーフティが1回以上行われてました。

とりあえず、今日は某所のご紹介ってことで。

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ブレイク変更

長らく(いつだろう?半年くらい?)9ボールはカットブレイクをしていましたが戻すことにしました。いったり来たりですね…うん。

手球位置を図のヘッドラインの赤線あたりに置いてブレイクして、1番を赤線のように走らせる(結構薄いです。1番の結構左にあてる。スピードは25km/hでないくらい)のを、緑線あたりに手球をおいて、1番が緑のラインに走るようにするって感じです。力加減はある程度しっかり(30km/h前後)で厚みはやはり少し1番の左に当てます。1番はたまに入るけど、気にしないことにしました!

どうして変えたのかというと…やはり、カットブレイクでは、スリーポイントルールにひっかかることが多いからです。転がるラシャならいいでしょうけど、わたしがやる環境では安定してスリーポイントを超えるような力加減&厚みの組み合わせが難しい…

わたしが相撞きをするような相手はスリーポイントを気にしないでしょうが、こっちは気になりますもんねー。本当はこれだめブレイクだー、って。

と書きつつまたしばらくしたら1番のコントロールをもっとしたくて、カットブレイク派に転向するかもしれませんが。あ、あと、速いラシャ対策で、多少はカットブレイクも練習しといた方がいいんだろうな..(忘れない程度に)

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マスワリ率警察

マスワリについて言うと「A級は2割くらいはマスワリしないといけない」とか「**さんは5先で、2回はマスワリ出る」とかいうことを聞かされます。

そういうことを言うとマスワリ率警察がやってきて、取り締まられます:->まぁ、だいたいが印象と実際の差でしょうか。特に下級者が(上手いと思ってる)上級者に対してかかっているバイアスから起こると思ってます。

というわけでいつものDr.Daveのページにマスワリ率やブレイクイン率が載ってますよね。これは、試合の結果なので、テーブルコンディションがそれほどつかめていないというものになりますので、ここのプレイヤー達がそのテーブルで1日ついていればもっとすごい数字にはなるでしょうが。

https://billiards.colostate.edu/threads/break_stats.html

一番上は8ボールですが、その下の9-ballと10-ballのところ。ちなみに、これ見ると9ボールの大きな大会で、テンプレート(ラックシート)使用の1オンフットってあんまりないですね。

9/TR/R/1/A/N

とあるのは、
9フィートのテーブル
トライアングル使用(TRがトライアングル、ラックシートの時はTE)
レフリーラック(Rがレフリーラック、Bがセルフラック、Oが相手ラック)
1オンフット(1が1オンフット、9が9オンフット)
ブレイクボックスなし(Aがブレイクボックスなし、Bがブレイクボックス使用)
3ポイントなし(Nがスリーポイントなし、3がスリーポイント)

です。

made ball on break (w/o foul)は、ファールなしでブレイクで入った率なので、いわゆるブレイクイン率ですね。break and runはいわゆるマスワリ率です。ただ、日本では途中のコンビはマスワリに含めませんが、海外ではブレイクからそのまま取りきったのは、break and runとなりますので、厳密にはマスワリ率とは少し違うでしょうか。

これを見てると、9ボールのマスワリ率はラックシート使用の1オンフットの9ボールでおよそマスワリ率が30%オーバー、1オンフットでトライアングル使用か9オンフットのラックシート使用でおよそ20-30%、といったところでしょうか。

9ボールよりも8ボールの方がマスワリ率が低い印象がありましたが、最近は9ボールの方がブレイクの条件が厳しいのか8ボールのマスワリ率がすごいことになってますね。ただ、World Pool Seriesはシビアな条件(ブレイクボックスアリの、グループボールの選択がブレイクインしたボール固定)というのもあって、マスワリ率低いですが。

実際には、これは「試合」でのマスワリ率なので、こういった試合で上の方にいく人たちが、何度も撞いているテーブルでやったら6、7割マスワリという日もあるとは思いますが…

あ、あれ?どこにこの話は向かってたんだろう?

話は変わって、この表を見てると今年のモスコニカップはマスワリ率(厳密にはbreak and run率)が38%とかなり高いですね。モスコニカップは、異様な雰囲気(盛り上がり)で行うのと、チーム戦やダブルスがあるし5先のショートマッチなので、テーブルにも慣れにくいと思っていましたが、意外でした。

まぁ、テーブルは新ラシャで、受けも悪くないRassonのテーブルでしたし、ポケットサイズも標準的(つまり、プロの試合から見るとかなり甘い)だったというのはありますが。逆にこういったショートマッチでこれくらいマスワリ率が高い方が盛り上がるのかもしれませんね。

 

それでは、皆さん、良いお年を!