マスワリについて言うと「A級は2割くらいはマスワリしないといけない」とか「**さんは5先で、2回はマスワリ出る」とかいうことを聞かされます。
そういうことを言うとマスワリ率警察がやってきて、取り締まられます:->まぁ、だいたいが印象と実際の差でしょうか。特に下級者が(上手いと思ってる)上級者に対してかかっているバイアスから起こると思ってます。
というわけでいつものDr.Daveのページにマスワリ率やブレイクイン率が載ってますよね。これは、試合の結果なので、テーブルコンディションがそれほどつかめていないというものになりますので、ここのプレイヤー達がそのテーブルで1日ついていればもっとすごい数字にはなるでしょうが。
https://billiards.colostate.edu/threads/break_stats.html
一番上は8ボールですが、その下の9-ballと10-ballのところ。ちなみに、これ見ると9ボールの大きな大会で、テンプレート(ラックシート)使用の1オンフットってあんまりないですね。
9/TR/R/1/A/N
とあるのは、
9フィートのテーブル
トライアングル使用(TRがトライアングル、ラックシートの時はTE)
レフリーラック(Rがレフリーラック、Bがセルフラック、Oが相手ラック)
1オンフット(1が1オンフット、9が9オンフット)
ブレイクボックスなし(Aがブレイクボックスなし、Bがブレイクボックス使用)
3ポイントなし(Nがスリーポイントなし、3がスリーポイント)
です。
made ball on break (w/o foul)は、ファールなしでブレイクで入った率なので、いわゆるブレイクイン率ですね。break and runはいわゆるマスワリ率です。ただ、日本では途中のコンビはマスワリに含めませんが、海外ではブレイクからそのまま取りきったのは、break and runとなりますので、厳密にはマスワリ率とは少し違うでしょうか。
これを見てると、9ボールのマスワリ率はラックシート使用の1オンフットの9ボールでおよそマスワリ率が30%オーバー、1オンフットでトライアングル使用か9オンフットのラックシート使用でおよそ20-30%、といったところでしょうか。
9ボールよりも8ボールの方がマスワリ率が低い印象がありましたが、最近は9ボールの方がブレイクの条件が厳しいのか8ボールのマスワリ率がすごいことになってますね。ただ、World Pool Seriesはシビアな条件(ブレイクボックスアリの、グループボールの選択がブレイクインしたボール固定)というのもあって、マスワリ率低いですが。
実際には、これは「試合」でのマスワリ率なので、こういった試合で上の方にいく人たちが、何度も撞いているテーブルでやったら6、7割マスワリという日もあるとは思いますが…
あ、あれ?どこにこの話は向かってたんだろう?
話は変わって、この表を見てると今年のモスコニカップはマスワリ率(厳密にはbreak and run率)が38%とかなり高いですね。モスコニカップは、異様な雰囲気(盛り上がり)で行うのと、チーム戦やダブルスがあるし5先のショートマッチなので、テーブルにも慣れにくいと思っていましたが、意外でした。
まぁ、テーブルは新ラシャで、受けも悪くないRassonのテーブルでしたし、ポケットサイズも標準的(つまり、プロの試合から見るとかなり甘い)だったというのはありますが。逆にこういったショートマッチでこれくらいマスワリ率が高い方が盛り上がるのかもしれませんね。
それでは、皆さん、良いお年を!