鈴木さんが分かりづらい用語という記事の中でスキッドについて書いておりました。
ちなみにスキッドというと、ビリヤード業界では一般には
1.チョークなどの付着により、手球と的球の接触時間が大幅に長くなり、それにともなって球の挙動が変わること。
といった感じで使っていると思います。
また、ビリヤード以外で英語でskidと言われると、「すべる」とかいう感じでしょうか?わたしはslideとかslipと同じイメージがあります。
でも、こんな単語は滅多に使いませんし自信ありません。weblioで調べると、「滑り」、「横滑り」、「スリップ」、(車輪の)「滑り止め」、(ヘリコプターの)「ソリ」とあります。へー。
ちなみに鈴木さんが書いていた件を考えてみると、ビリヤード大全(藤間一男著、BABジャパン発行、2000年)の用語集では
スキッド(Skid)
手球がインパクトされたあと、求める回転運動に移る直前の横滑り状態。また、的球が走るべき方向から、不自然な原因でそれること。
とあります。ちなみにわたしが持っているのは2000年版なので、古い版でどうなっているかは分かりません^^;;
つまり、スキッドには、
2.無回転での滑走状態(たとえば撞点下で撞いても徐々に回転がほどけますが、この無回転の状態のこと)、および、回転しているけど(新ラシャや弾きなどで起こる)滑走状態(いわゆるフリのある球を撞いて手球が押し引きがしっかりかかるまでに膨らむ感じ?)全体を指す感じ。
という意味もあるので、この両方をビリヤード大全では記載しているということでしょうか?ただし、実際にビリヤード大全の本文では、2の意味でしか使っていません。
ついでに手元のいくつかの本で見てみると
1995年のGeorge FelsのAdvanced Poolでは、スキッドは「横滑り」ということで、2の意味で使っていました。
1987年のRobert ByrneのRobertByrne’s Standard Book of Pool and Billiardsでは、1の意味で使ってました。
1995年のJack KoehlerのScience of Pocket Billiardでは、skidの解説がありませんでしたが、2000年のUpscale Nine Ballでは1の意味で使っていました。
同様に1995年のPhil CapelleのPlay your best poolにはskidの解説がありませんでしたが、2005年のPlay your best nine-ballでは1の意味で使っていました。
というわけで、なんとなく1990年代までは、スキッドは1と2の意味で両方で使っていたけど、2000年代には1の意味で固定化されてきたというかんじでしょうか?
実際には日本のビリヤード場では、1990年代でも1の意味でしか使っていなかったと思います(記憶してます)が。
「スキッドとは何か?(分かってる人向け)」への2件の返信
こんばんは!
「ビリヤード スキッド」で検索するとyoutubeでスキッドの実験が見れて面白いです。
ガクさん:
ありがとうございます!今回も載せようかと思ったのですが、実際のスキッドのことはみんな知ってると仮定して無視しちゃいました^^;;スキッドの実験とか面白いですよねー。
たしかに付着させるものをいろいろ変えた実験とか以前見たことあるんですが、それはYoutubeじゃなかったんですよねー。まぁ、実戦では付着するものなんて、チョーク、パウダー、汗(そのまま)、汗がかわいた油脂、くらいだと思いますが。
スキッドとか、スロウとか、わたしにはどう対応していいのか難しくてよく分かりませんが^^;;;