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雑談

作家は処女作に向かって成長する

昨日、知人と撞いていて「いやー、最近は面白い球撞きする人減った」という話をしていました。「A級も昔の方が上手かった」と。

A級が昔の方が上手かったかどうかは分かりませんが、たしかに昔の方が撞き方のバリエーションもいろいろなプレイスタイルの人もいたような気がします。

でも、それって、10年から15年前の方がプレイ人口が多かっただけかも…

ところで、面白い玉撞きというのは2つの意味がありそうです。

ひとつは、いろいろなフォームや撞き方の人がいた

これは、Youtubeなどの動画を見る機会も増え、自分の動画を撮るチャンスなども出来てきて、また本やインターネットなどの情報も増えたので変わったフォームの人が減ったんじゃないかと思います。そういえば、レイズ、ブスタマンテ、ルアットや、キース・マクレディ、アラン・マーテルのようなタイプの選手って、もう若い人ではみかけないでしょねー。

また、プロの人も昔より身近になって、「ちょっとフォームについて教えて下さい」と言いやすくなった気がします。やっぱりサービス業だよね、っていう(いい意味での本当の)プロが増えた気がします。

もちろんはじめたばかり人は変なフォームだったりしますが、私の周りのA級の人とかは結構歴も長い人が多いですし、そうすると結構フォームも安定して綺麗な人ばかりなように思います。

もうひとつは、ダシや取り方が変わってきて、シンプルに取るようになった。

そういえば、以前よりも、キュー切れ自慢みたいな人が減った気がします。なんでだろう。

昔は「キュー効かすぜ」みたいな人がたくさんいたんじゃないでしょうか。

でも、Youtube見ちゃうと、「ビリヤードってそういうゲームじゃないでしょ」ってのも分かってくる気がします。そんなにヒネらんでいいよ、と。そんなにいっぱい引かずに我慢して入れようぜ、と。

ちなみにわたしは自分のプレイスタイルには少しコンプレックスを持っています。キューもキレないし、ヒネったり強く撞いたら入らない、んです。当たり前、というかもしれませんが、普通の人よりも成功率がかなり落ちます。なのでそういう球はあんまり撞きません。

 

そして、地味でつまらない

 

それはそれで仕方ないんで、我慢して気合で入れましょう、ってスタイルですめ。でもやっぱり、難しい球や我慢した球は入りませんよね。

自分がそんなスタイルなので、最初の「いやー、最近は面白い球撞きする人減った」みたいな話が出ると、何かが少しズキっと痛みます

このことをよく考えると、実は自分の最初の頃に原因があったんじゃないかな、と思い出しました。

自分が玉撞きを真剣にはじめたのはふとしたきっかけでした。会社に打ち合わせに来たお客さんと、会社の先輩がたまたまビリヤードの知り合いでした。なので、打ち合わせの後で「せっかくなので後で一緒にビリヤード行きましょう」というので私もついていって、そこから私も球を撞くようになりました。

会社の先輩はけっこう上手くてA上くらい、スリーも四ツ玉もそこそこつける人でした。

ただ、ブレイクはあまり得意でなく、キューもそれほど切れる方ではなかったと思います。特徴はシュート力と安定性。また、テクニシャンでもあったので、私は心の中でニックバーナーみたいと思ってました。

そして、私は転職するまでその先輩といつも一緒にいたのでとても影響を受けました。よく仕事帰りなど深夜のファミレスでビリヤード談義をしたものです。

また、その先輩は人と撞くのも好きですが、結構練習好きだったと思います。試合で負けた後に、もう一軒行くよ、といって試合で失敗したセーフティーをずーっと練習していたのを覚えています。

自分にはこの先輩のプレイスタイルが影響を与えているんだな〜、とふと思い出しました。作家は処女作に向かって成長するという言葉がありますが、ビリヤードもそうかもしれません。

自分が最初に影響を受けたプレイヤーにずっと憧れているのかもしれません。

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