ノイズってのは雑音のことですよね。今回は、実際のプレイ中の音楽のことでなくて、上達におけるノイズの話です。
最近、意識についての本を読みました。
この本は、神経科学(流行り言葉でいえば脳科学)から意識について語っている本です。意識といえば、昔の人達はほとんどが想像と哲学的な思考で意識の本質に迫っていました。
有名なのはデカルトの「省察」でしょうか?あれ?「哲学原理」だっけ?
ですが、つい20年ちょい前のダニエル・デネットの「解明される意識」を嚆矢として、意識については哲学から神経科学などの分野になってきています。デネットは神経科学などの情報を踏まえて哲学してた感じですが、「意識と脳」は神経科学を元に哲学に踏み込んでいるといった感じでしょうか?
さて、こうやって意識や脳についての本を読んでいると、あちこちで出てくるノイズが気になってきます。
たぶん、人間にはノイズが必要なんですよね?仕事をしていても、プログラムをずっと作っていると「なんかおかしー」とか「どうやるんだー」と悩むことがあります。
ここを超えるのは集中力や知識でなく、むしろ気分転換やノイズです。
カメラのイメージでいう、ズームインというのが集中力を意味するならズームインはビリヤードのショットにおいては必要です。一方で試合中でもズームアウトができないと、もっと良いセーフティも思いつかないし、コンビよりもバンクに行くべきなのにコンビに固執してしまうかもしれません。
先日コメントいただいた「通りすがりの入れの弱いA級」さんのように上級者にふと言われたコメントが聞くのも、「全然そんなの気づかなかった」というのがあるためですよね。
一人で練習してると自分の感覚でしかないので、今やってることをもっと上手くやるにはいいんですが。でも、それも今やっていることを今やっているやり方でもっと上手くやる、ことに向いているだけですもんね。
つまり試合中はズームインが大事なんだけど、自分の腕をより高めようという練習にはむしろズームアウトの勝負なんじゃないか、と。その鍵はノイズなんじゃないかと思ってます。
人からもらうアドバイスが役に立つのはこういうノイズ源なんじゃないか、とかふと思ったりました。