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雑談

手球とキュー先の速度の関係

今、いろいろとスーパースローで撮影をして分析をしているのですが、その時の副産物でグラフを作ったので、せっかくなので載せておきます。

このグラフはかなり早い(30km/hくらい?)でわずかに横をヒネった時の手球とキュー先(タップ)の速度をグラフにしたものです。画像が少し波うってるのは、手球とキュー先はコンピュータでの画像認識で場所を読み取ってるのでその誤差です(手球の速度とか最後に波うってるけど、それも誤差)

これを見るとインパクトするとキューの速度がぐんと落ちているのが分かりますよね。ちなみにインパクト後にキュー先の速度が落ち込んでから、ぐっと上がっているところがありますが、それはヒネっているために逃げていたキュー先がぐっと戻るところです。

縦軸はピクセル(なので適当)横軸はフレーム数(8819fps)です。元データはこちら。PCでコマ送り(カンマとピリオド)で見ると楽しめるかもしれません。

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インパクトのタイミング

押しや引きと芯撞きではインパクトのタイミングが違いそうです。

だって、キューと手球の接触点と、身体の間の距離が違いますから。

一方で、タップをぎりぎりまで手球に近づけているならインパクトのタイミングは同じなのかもしれません。

それではこれって体感できるのでしょうか?

 

なお、私は引き球なら、ピカピカの手玉にタップがうつるくらい。押しだまなら、真上に照明があるお店ならタップと先角の影が手玉にかかるくらいまで近づけます。もちろん芯撞きでもぎりぎりまで近づけてます。
(少なくとも練習時はそう努力しています)

これ、インパクトのタイミングだけ意識しながら芯と(自分なりの)Max上とMax下を20球くらいついてみればわかります。やってみてくださいね。

 

なんかタイミング違う。

なんか違う気がする…

これ、本当でしょうか?

この感覚は正しいのか少しだけ考えてみましょう。

まず、手玉の直径は57.1mm ですよね。つまり、半径は28.55mm。
Maxでつける範囲はこの半分のなので、cos(45度) の領域、つまり1/sqrt(2)なので、
28.55 × 1/ sqrt(2) = 20.19mm

※sqrtは平方根のこと。

つまり、限界撞点と、ど真ん中の撞点では、28.55 – 20.19 = 8.36mm
奥行きで8.36mmの差があるってことですね。

 

では、この8.36mm をキューが通る時間を計測してみましょう。

手玉の重さが約169g、キューの重さを20オンスとします。20オンスは566.99グラムなので、重さの比は
566.99 ÷ 169 = 3.35

ここで手玉のショットスピードを簡単のため10.05km/h とします。体感的には普通の(あまり強くない)センターショットくらいでしょうか?

(わたしが行う完全に手球重視の、肘だけで打つスリーポイントルールにしばしばひっかかるブレイクが15km/hくらい、身体を動かさない範囲の強めのブレイクが20km/hくらいです)

 

すると手玉のショットスピードが10.05km/h で、キューと手玉の重さの比が 3.35 なので、キューの速度は
10.05 ÷ 3.35 = 3km/h となります。

あとは、
8.36mm ÷ 3km/h を計算するだけですね(速さ×時間=距離 なので、時間=距離÷速さ)

8.36mm ÷ (3000000mm ÷ 3600秒) = 0.01秒

インパクトのタイミングは身体の場所を基準とするなら芯づきとMaxの撞点で0.01秒違うってことですね。

うん。感覚的にもこんなもんですよね。

 

ちなみに私は格闘ゲーム(VF2,VF3)をやっていたので、その感覚でいうならば、約0.5フレーム違うってことですね。
(1フレームは約1/60秒)

なお、ゲームをやっていると見た目では0.5フレームはわかりませんが、(たぶん10フレームと12フレームの技がスピードが違うってのは明らかにわかるけど)、ついた時の体感なら0.5フレーム(0.01秒)の差はわかると思います!

後半なんか数式多いですが、この芯とMaxで接触タイミングの違いを体感するテストは面白いのでやってみてくださいね!