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中学への数学その3

前に出した空クッションシステムの解答です。

計算の仕方は前の記事を読んでいただくとして、この図で角CB M’ CB = 角 OB M’ OB’を証明するって問題ですね。

空クッションシステム2

おそらく難関中学校の入試レベルだと思います。

OB OB’と同じ長さになるように、点OB”を決めます。

空クッションシステム2-01

ここで、線分CB OB” は点M’を通ります(つまり、線分CB M’の延長上にCB”がある)

空クッションシステム2-02

これは、三角形M OB OB’ と三角形 CB OB OB”を考えた時に、

角OB’ OB M = 角OB’ OB M
OB” OB : OB’ OB = CB OB : M OB
となり、角が等しく、その隣り合わせの辺の比が等しいので、2つの三角形は相似。

よって線分 M OB’ と CB OB”は平行なので、CB OB” がM’を通ることがわかります。

今度は三角形 OB M’ OB’ と三角形 OB” M’ OB’を考えます。

空クッションシステム2-03

OB OB’ = OB’ OB”
M’ OB’ = M’ OB’
角OB” OB’ M’ = 角OB OB’ M’ = 90度

よって、角が等しく、隣接する辺の長さが等しいので、2つの三角形は合同ということが分かります。

角OB M’ OB’ = 角OB” M’ O’
対向する角は等しいなので、 角 CB M’ CB’ = 角OB” M’ O’

よって、角OB M’ OB’ = 角 CB M’ CB’

よって、この狙い方が正しいことが証明できました。

Myさんありがとー:->

そして、わたしは、中学受験に受かりません .. orz

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中学への数学その2

というわけでコメントもいただいてたので、空クッションの解答編です。といっても、主に中学受験をする人向けです^^;;

まず、こちらですね。(作図のルールは前回のエントリ参照)

空クッションシステム

これで、角CB M’ CB’ = 角 OB M’ OB’であることを示すという問題です。

これは、空クッションシステム-03線分CB’ CB と 線分OB’ OBが平行なので、角OB OB’ M = 角 CB’ CB M、同様に角OB ‘ OB M = 角 CB CB’ M、よって、三角形 CB’ CB M と三角形 OB OB’ M は相似。

よって、直線CB’ CB  : 直線 OB ‘ OB = 直線 CB’ M’ : OB’ M’

そして、角M’ CB’ CB = 角 M’ OB’ OB = 90度よって、角と隣合わせの辺の比が等しいので、三角形M’ CB’ CB と三角形 M’ OB’ OBは相似。

よって、角CB M’ CB’ = 角 OB M’ OB’

 

ここは比較的簡単ですよね。中学受験する方ならぜひ解いて欲しい問題です。

次の問題は

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解けたと思ったら間違い発見… 解けるの..のか?(つづく)

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中学への数学その1(空クッション編)

こんばんは!GWいかにお過ごしですか?

わたしは、事務所の引っ越しをGWにしているので、バタバタです。といっても、3日ほど球つきました。あれ?4日かな?^^;;

球撞きライフ的にも充実してます。

一方で仕事の上では、いろいろな会社が休みなのではかどらない… ><)うわーん。

さて、最近、空クッションの狙い方を新しく覚えました!これまではこう狙ってました。

空クッションシステム細かい(クッション際のあたり)を無視すると、まず的球にどう当たるかという的球のイメージボールを作ります(イージーな球じゃない場合はイメージボールでなく、的球全体が狙いになります)

そして、手球(CB)と的球のイメージボール(OB)からレールに対して垂直に線を引いて、これらをCB’, OB’と名づけます。

的球(OB)から手球からレールに垂直に引いた線(CB’)と、手球(CB)から的球からレールに垂直に引いた線(OB’)をそれぞれ線で結びます。図の赤線ですね。

この赤線の交わる点をMとして、そこからレールにむかって垂直に引いた線M’を狙うとちょうどいいわけですね。

というわけで、

問1.角CB’ M’ CB = 角OB’ M’ OBであることを証明せよ。(小6向け)

 

ちなみに、これまでは上のように狙ってましたが、最近狙いを変えました。

空クッションシステム2

手球(CB)と的球のイメージボール(OB)の中点Mをまず求めます。的球からレールに垂直に引いた点をOB’とし、MからOB’に線を引きます。

そして、このM OB’と平行な線を点CBから通るようにすると的球のイメージボールに当たります。

問2.角CB’ M’ CB=角 OB’ M’ OBであることを証明せよ。(小6向け)

 

ちなみに問2は結構考えました^^;;

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初歩的な、あまりに初歩的な

先日、スリーを撞いた後に、知人に「どうやって厚み決めてる?」と言われました。

例えば、こんな図で、手球が白の球で後玉無視。

table2
基本的には赤から箱玉でしょうか?赤の右に当てて、上の長、右の短、下の長に当てるかんじで、下の長クッションは2ポイントあたりですよね。

この時の厚みはどうしましょう?

私のこれまでの場合は、この2ポイントを基準に、頭の中で3本線を引きます:->

 

赤の右から上の長、右の短、そこから下の長へ。

 

それでは、イメージしてください^^;;

 

では、このイメージに合わせて厚みを狙います:->

って、やってたんですが、

 

「そもそもファイブ&ハーフの普通のラインで考えればよくない?」とのこと。

たしかに。。。。

そうですよね!!

こんなラインをきちんと覚えておけば、

table

ちなみに計算はできるけど、これまでやってなかったです^^;;;

持ち点16点とは思えないとのお言葉を頂戴しました:-> はい、忘れてました^^;;

#ちなみに今日の配置図とかラインは全部processingで作りました。総製作時間30分くらい。これからは配置図はかどるー:->

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衝突時間でもってかれる件の件

(3/9 19:30頃追記あり)

先日書いた、接触時間に持ってかれる件ですが、Fumyさんがブログで面白い球を書いてました。こちらのブログをどうぞ。

息抜きついでに試してきました。いそがしいので30分だけ.. ><)

こういう球です。短クッションの真ん中に球を2つくっつけます。

 

写真(が別のパソコンに保存されてるので、後日アップします。まずは、Fumyさんのブログをご参照ください)

このままだと、上の球は入らなさそうですよね。

でも、厚み1/4くらい1/2くらい(3/9 修正)で押しで普通か少し強めくらいの力加減くらいで撞くと何故か入ります。(もっとつよくてもいいけど、カタカタ率が高い)

なんででしょうか?

これを見ると衝突直後に、上の5番と下の8番が少し短クッション側(下側)に向かって。そこから5番が分離するので、コーナーポケットに入るラインにずれてから球が進むということですね。そしてそれだけだとコーナーに向かわないので、スロウの分ラインがコーナーに向かってるということでしょうか。

本来は5番がスロウして厚く入ろうとしても8番が邪魔をしているのに、接触時間で少し2つの球が下に向かうので、コーナーに向かうスペースができているのかな?と私は思ってます(もっと高性能のカメラがあったら、より良い解析ができそうですが)

 

ちなみにこの動画はレールの上においた三脚から取ってるので、少し斜めから撮り下ろしてます。

(3/9追記)

ちなみに、この球、ライン的には2P横にずれて、ボール0.5個くらい奥に行く感じです。ぼくがよく使うような普通のテーブルならば十分入るラインですね。

あと、8番をクッションにくっつけなくても同じラインになるよう(もうちょっと検証必要)なので、おそらく球クッションはしてないと思います(検証時間がまったくとれてないんで、落ち着いたらまた記事書く予定です)

 

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手球と的球が衝突するともってかれる件

鈴木さんちの球日記という人気ブログで「いきたいわん」というエントリのコメントに参入してしまったのでビデオをとってみました。

元ネタはこちらの記事。その1その2

ちなみにその2のタイトルに答えが書いてありますね^^;;

 

さて、スロウの言葉の定義はともかく、この件、動画をとってみました。

検証は自宅!^^;; ビリヤード台の上でなく、床にラシャを引いたという雑い環境ですが、ぼくのイメージとあうので、そのまま載せますねー。

そのうち、まじめに考えてもいい内容ですが、まぁいいっすね^^;; 誰かがこの持っていかれる量を書いてると思ってcalstateのサイトと、Jack Koehlerの本を見てみたけど、みつかりませんでした><)

Jack Kohlerはスロウやスキッドの様々な検証してるんですが、あの当時はお手軽ハイスピードカメラなかったですからねー ^^;;

 

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クッションの反射係数

むかーし、クッションの反射係数がとても気になってました。これ、わかっていれば、ワンクッションの時とノークッションの時の力加減わかりますもんねー。(わたしの考え方はそのうち書くつもりです)

 

むかーし、気になっていた時はたしか、坂道を用意してノークッションで転がる距離と、1クッションで転がる距離の差を調べました。

それによって得た数字は、クッションの反射係数はほぼ0.5

 

今なら、動画でこれが正しいか計測できますよね?

というわけで、ちょうど普通くらいのブランズウィックのテーブル(たぶんブランズウィック3)でクッションの反射係数を計測してきました。といっても、アイフォンのカメラ(240fps)しかなかったので、計測誤差がありそうなので、まずは一回だけ施行。

今後カシオのカメラを使って、もう少し調べてみるつもりです。

 

というわけでドン。

shotspeed

横軸が時間、縦軸がショットしてからの距離です。

少しカクついているのは計測誤差(カメラの取り込みタイミングが一定間隔じゃないのも少しあり、カメラのレンズの歪みも少しあり、ボールの中心位置はわたしが目視で計測しているので、その誤差も少しあり)です。

ちなみに今回の施行では反射係数は0.49でした。ほぼ予測通り。力加減としては、バンキング程度(ただし、クッションから4ポイントの距離から撞いた)で、撞点はわずかに上くらいでしょうか。

もうちょっとシステマティックにいろいろできるようになったら、テーブルごとや力加減ごとのばらつきが調べられそうですね。これはそのうちに(←いつやるか謎なパターン)…

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跳ね状態の動画

先日かいたハネ具合の時に記録した動画を載せときます。もうちょっと細かい検証をやる予定ですが..まずは動画だけ:->

 

こっちは大きく跳ねさせた感じで撞いてます。

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手球のバウンド

弾け時間の計測をしてましたが…なかなかうまくいきません ><)衝突音2これ手球を弾き気味に押した時の音です。0.3のところのピークが衝突で、0.39あたりのピークがワンバウンドめの音です。

ちなみにもう一つ録音したのですが、こちらは上のような綺麗な波形になってませんでした(ちなみにそっちは、もっとひっそりとついた球だったので、バウンド時間が0.03秒程度..まだもうちょっと検討が必要です)

まぁ、これらは録音アプリの使い方をわかってなかったというのが最大の問題でしたが^^;;

 

ちなみに録画もしていて、録画からバウンド時間を計測したところ、衝突からワンバウンドめ、ツーバウンドめの時間が0.031秒、0.025秒と、0.060秒、0.043秒、そして0.093秒と、0.065秒。

つまり、1回めのジャンプの時間の約2/3の時間バウンドしているということですね。これ、どういう時に使える知識かわかりませんが^^;;;

(手球とラシャの反発が計算できたのでこれでジャンプの時の挙動がわかるかも、と思ったのですが、それはジャンプの時の球の挙動を計測すればいいだけですね^^;;)

 

このネタ自体は続く(次はいつか?)

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3/2システム

さて、3/4システムの説明を書きました。

次に、これのツークッションシステムへの応用の話を…と思ったけど、まだその解説書いてませんでした^^;;;

というわけで、今度は3/2システム。

っていっても、これは簡単な話です。

3/4システムの解説の時と同様に、1Pのヒネリというのが、長クッションから長クッション(短い方)で1P(ポイント)ずれるということですよね。

ポケット配置20160218001
そして、1Pは球6個なので、これは、クッションから1Pなら球3/2個分、つまり球1.5個分横に行くということです。

ポケット配置20160219002

ということは、もし、このようなクラスタを割りたい時は、本来のラインから、球何個分離れているかを見れば、ヒネリ加減が分かります。

ポケット配置20160219003

この球の場合はクラスタの上側に当てたいならば、クッションから2P離れているので、1Pの左ヒネリで球3個分程度。クラスタの下側に当てたいならば、1.3Pくらいの左ヒネリといった感じでしょうか。1.5Pくらいヒネるとクラスタとその下の間を抜けるか少し触るかといった感じでしょうか。

ポケット配置20160219004

実際には、このようなクラスタに正確に当てるには、

1.最初のラインを正確に読まないといけません。

2.的球の入り方(穴振り方)で手球のラインは結構変わりますので、厚み(入れ方)の正確さも求められます。

3.1Pのヒネリといっても、実際に的球への当たり方が厚い場合は、手球の速度が減る割にヒネリが残るので、ヒネリを減らさないといけません(厚みが1/2より厚い球ではわたしには上図のような球のラインは正確に予測できません)

4.これは最初のラインを正確にという話に関わりますが、もらいヒネリの検討も必要です(厚みが1/3より薄い場合には私は0.2Pくらいもらいヒネリがあると想定しています)

5.手球の速度と、手球と的球とクッションの距離の関係で、クッションに入るまでにヒネリが少し消える可能性があります。

 

と様々な要因が関わります。

ただ、手球のラインを検討する時に、1Pのヒネリはクッションから1Pにつき球1.5個(3/2個)ずれるとおぼえておけば、即座にラインが分かることも多いでしょう。