カテゴリー
システム・球の動き

タップのRによる撞点の違い(理論編)

タップのR(丸み)によっていろいろな影響がありますよね、きっと。少なくとも打感とか、トビとか変わりそうな印象があります。ちなみにわたしはRを整えるのが面倒という理由で(主に昔の師匠的な人の思想をそのままひきついで)Rはかなり平らです。あ、あと、端っこ撞かない(撞けない)というのもありますが。

ちなみに理論上、Rの変化でどのくらいの違いがあるのでしょう?まず撞点はどのくらい違うのでしょうか?結構丸い印象のあるR 8.5からほぼマックスに平らな印象があるR12.5で理屈の上で考えてみましょう。

これが何も考えずに手球とRに対応する円を書いてみたものです。この小さな丸はタップに対応します。大きな丸は手球ですね。ちなみにこの3つの円と手球の円の中心はそれぞれ17mmズレている(17mmオフセットした撞点)で構えています。17mmというと、私の実験からすると、ちゃんとチョークをつければミスキューは絶対しないけど、19mmとかになると丁寧にチョークをつけないとミスキューしたりしちゃう(タップなどにもよる)っていう範囲です。いわゆる結構捻るけど、十分な安全な撞点ですね。

このままだとわかりづらいので重ねてみましょう。よーくみると、Rが平らな方がより内側の撞点になっています。つまりタップのRを変えたら、同じ撞点(同じオフセット量)でも、より内側を撞くわけですね。当たり前ですけど、やっぱりそう。

では、どのくらいの違いがあるかというとこんな感じ。ちなみにこれタップの柔らかさを考慮していないモデルになりますので、タップのRによる違いの最大値と考えていいと思います。タップと手球の中心のオフセットが17mm(安心してヒネれる範囲でのかなり大きな当たり)では、R8.5mmとR12.5mmでは約11%くらいの違いがありそうです。

(ちょうど314でワンタップずらした時とZでワンタップずらした時の値と似てるな)

これは「最大値」と書いたように、実際にはタップはこの後で衝突時に凹むし、インパクトしながら横にずれていくので(詳しくはこれまでいろいろ上げたスーパースローの動画をコマ送りで見てください)、これは最大での違いという感じになります。実際には計測している感じだと(細かい数字がぱっとでてこない)3-5%違うかどうかといった感じでしょう。

ちなみに、これをもってR8.5がR12.5よりも10%(や3-5%)ヒネれるというわけではない(その分R12.5は撞点が広くなるのでイーブン、逆にR12.5の方が撞点のつきわけがシビアではなくなる)ということを覚えておいてください。Rによって実際の撞点が変わったら、当然スピンも多く乗るけど、より多くズレると思ってます(なぜかスピンだけ増えてズレが減るということはない、もちろん厳密にはRが小さい方がわずかにスピンが乗る可能性があるしそうだと思ってますけど、それはこの撞点の違いとは別の話)

ちなみに、Rが大きい方がズレが減るという話を聞いたりもするけど、実際にはどうなんでしょう?同じスピン量に対してズレがやや少ないということを、ズレを無意識に補正しているんじゃないかなー、と私は疑ってます。(人は上手くなればなるほど無意識でいい感じにいろんな処理をしていくようになっていくので)

 

といろいろ書いたけど、実際にはRの違いによるスピン量とズレのバランスの変化(もしくは単純にスピンが増えること)は私の環境ではまだ計測できていません。あ、カメラでなくて実際の手球の挙動で計測すればいけるのかな…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です