自作感満点の自費出版っぽい本です。
本のテーマはズバリ、「キューは顔の中心の真下にあるべきか?効き目の真下にあるべきか?」
一冊、128ページかけて、ほぼこれだけを論じてます。
顔の傾(かし)ぎ方は、XYZの3軸ありますが、この傾きと顔の関係。
手球の見えというのをずーっと論じています。
そして、この本の結論は、「効き目の下にキューがあるべき」というもの。
ただし、この結論について、わたしは疑問符をつけています。
理由は2つあり、ひとつ目は結論ありきで書かれているという疑いです。
要はこの著者は小さい頃に出会ったウィリー・モスコーニに心酔していて、モスコーニはキューが効き目の下にあったということから、結論ありきではないかということです。
2つめは、本は理論的には書かれているものの、著者の思い込みで分析をしているだけであり、特に裏付けがないことが多い点です。
本当は、効き目の下のタイプと顔の中心のタイプの2つのプレイヤーを連れて来て、様々な球について見え方のズレなどを計測すればいいのですが、そういったことをしなくて、「思ったこと」を書き連ねているという本になってしまっています。
この本の内容自体は、「あー、そういう考え方もあるのね」といった感じではあるものの、こんな狭いテーマの本が出版されているという点で、アメリカのビリヤード文化は凄いなーと考えさせられた本です。
あ、日本にも「ハヤマアンブレラシステム」という素晴らしいマニアック本がありますね^^)//
ちなみに3000円以上出す価値があるのかというと、たぶんないです..あくまでマニア向け。