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Answers to a Pool Player’s Prayers

 

自作感満点の自費出版っぽい本です。

本のテーマはズバリ、「キューは顔の中心の真下にあるべきか?効き目の真下にあるべきか?」

一冊、128ページかけて、ほぼこれだけを論じてます。

顔の傾(かし)ぎ方は、XYZの3軸ありますが、この傾きと顔の関係。

手球の見えというのをずーっと論じています。

そして、この本の結論は、「効き目の下にキューがあるべき」というもの。

 

ただし、この結論について、わたしは疑問符をつけています。

理由は2つあり、ひとつ目は結論ありきで書かれているという疑いです。

要はこの著者は小さい頃に出会ったウィリー・モスコーニに心酔していて、モスコーニはキューが効き目の下にあったということから、結論ありきではないかということです。

 

2つめは、本は理論的には書かれているものの、著者の思い込みで分析をしているだけであり、特に裏付けがないことが多い点です。

本当は、効き目の下のタイプと顔の中心のタイプの2つのプレイヤーを連れて来て、様々な球について見え方のズレなどを計測すればいいのですが、そういったことをしなくて、「思ったこと」を書き連ねているという本になってしまっています。

この本の内容自体は、「あー、そういう考え方もあるのね」といった感じではあるものの、こんな狭いテーマの本が出版されているという点で、アメリカのビリヤード文化は凄いなーと考えさせられた本です。

あ、日本にも「ハヤマアンブレラシステム」という素晴らしいマニアック本がありますね^^)//

 

ちなみに3000円以上出す価値があるのかというと、たぶんないです..あくまでマニア向け。

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「見る」とはどういうことか

たまにはビリヤードではない本の紹介を。

この本は化学同人というきっと素敵な(←他に読んだことない)出版社の出した一般向けの科学書です。

タイトルの通り「見る」ことについて書かれています。

これまでもこういったジャンルの本を読んだことはありましたが、この本は視覚について綺麗にまとまってる入門書です。

脳科学的な本でもありますが、ちゃんとした脳科学的な本です。最近、一般向けの脳科学の本だと、でたらめな本もいっぱいありますが、こちらはきちんとしてます!

内容としては、半側空間無視の話や、盲点、そして各種錯視の話など。

直接ビリヤードに役立つかと言うと微妙です。

それでも人間の視覚を、「ビデオカメラと、その情報を処理するコンピュータ処理」のようなものと捉えているならこの本からは気付かされることはいろいろあると思います。

読書が好きなビリヤードプレイヤーならぜひ読んでみて損はないんじゃないかと思います。

そういえば、2/7,2/8に行う14.1サミットの募集締め切りは1/31だそうです。気になる方は是非fat catさんまでご連絡を。

詳細はこちら(見えるかな?)

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Play Your Best Straight Pool

わたしがもっとも好きな著者であるPhil Capelleの本の中でも最高の一冊だと思います。
少なくとも、14-1の本の中では最高の一冊。

残念ながら、Amazon.co.jpではプレミア価格ですね ><)

約400ページで、ブレイクのパターンやパターンプレイの方法が書いてあります。クラスタの処理については残念ながらいまいちな印象がありますが、それを差し引いても間違いなく14-1については最高の本です。いや、クラスタの処理についても類書よりはよっぽど詳しいでしょうか。

playyourbeststaightpool

14-1というと上級者向けという印象がありますが、そもそも日本ではあまり情報がないですよねー。こういった素晴らしい本が日本でも出るといいんですけどねー。

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Safety Toolbox

 

皆さんはKindle使ってますか??我が家は結構なKindle一家です。私も妻も結構本を読むので、スペースの都合もあって、できればKindleを使いたいところです。ちなみにわたしはビリヤードの本もだいたいは自炊してます。あ、プレミアがついてる本はもったいなくてまだしてませんけどね^^;;

さて、今日はKindleでも売ってるAllan P. SandのSafety Toolboxをご紹介します。著者のAllan P. Sandは雑誌でも連載していますし、ホームページでもいろいろと記事書いてますよね〜。

この本は今はKindleになってますが、私は実物(?)を買いました。本は180ページくらいのものですが、普通の”書籍”というよりは同人誌に近い感じです^^;;要はデザインがされていない本って感じですね。

内容はセーフティーに関しての記述だけですが、ページ数の割にあまり内容がないような…

例えばナインボールのセーフティーについて知りたければPhil CappeleのPlay your best 9ball(今なら 9ball & 10ball)を買えばいいですし、練習をしたければボブ・ヘニングのザ・プロブックもしくはその続編のAdvanced ProBookをオススメします。

一応、セーフティに関する注意点などは書いてあるものの、この本である必要はないなー、と思いました。全体としてはだいぶ残念な印象がありました。

safetytoolbox

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Play your 9 & 10 ball

 私の最も好きな著者Phil Capelleの新著が今日届きました!!

出る前からAmazon.co.jpで予約していて、ようやくです:->

細かいことはまた書きますが、とりあえず基本的にはPlay Your 9ballに10ballの分を追加したものです。Play Your 9ballを持ってる身としてはちょっと残念。細かく見てませんが、ぱっと見100ページくらいの10ボールの章を追加しただけでした ><)

10ボールについても前作ほどはデータを取ってなくて残念でした^^;; 一応、10ボールと9ボールのブレイクイン率やランアウト率の差なんかはありました。ちなみに9ボールのランアウト率は28%に対して、10ボールでは17%とのこと。これらはテーブルの難しさにもよるので、2つの比較としてみてください。ただ、実際には9ボールでも、ラックシートありフットスポットに1を置いてブレイクボックス不採用なら、もっとランアウト率が高いでしょうねー。

本は今、amazonでは在庫切れってなってましたが、Play your 9ballを持ってない人には激オススメ(もちろん英語ですが、図だけでも雰囲気分かるはず)、そうでない人にとっては..今から差分を読んでみます^^;;

 

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Break Shot Patternsが想像以上に良かった件

先日、Break Shot Patternsが届いたので記事を書きました。その時はまだDVDを見ていませんでしたが、いいですねこれ!!

 

 本を見ると最初の解説の後に、本編の前に「本を読むのはDVDを見て、自分で考えてからにしてください」と書いてあす。

そんな訳でDVDを見ていますが、

 

いいですね、これ!!

 

DVDだけで価格分の価値があると思います!!

 

はい、そこのあなた、ポチってくださいね!

 

ちなみにDVDには様々なトッププレイヤーの約100ラック分の最後の5つ(ブレイクする直前までの4つ入れる)が収録されています。

この100ラックは似た傾向のブレイクごとにまとめられているといった感じなので、見ているとなんとなくパターンが見えてきます。14-1で一番難しいブレイクまでの作りのところだけをずっと見ることになるので、とても役立つことでしょう。

また、ボールの数は少ないので、そこからどのようなパターンで出していくかを一緒に考えていくということで、将棋の「次の一手」を解き続けるような、学習効果が期待できるDVDです。

 

そして、このDVDをしっかり何度も見た後(=自分で考えた後)に、本を見ることでさらに効果がありそうですね。わたしはまだDVDを何周かしてから本にとりかかりたいと思いますので、本の内容についてのコメントはまたそのうちで。

かなりオススメの一冊でした!!

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Steve Mizerak’s Complete Book of Pool


ビリヤード選手として有名なMizこと、スティーブ・ミゼラクの入門書です。分量としては200ページくらい。1990年の本ですね。

この本は写真も多く実際のプレイヤーの役には立たないですが、なかなかいい本だと思います。わたしにとって一番のポイントは最初の1/3くらいです。昔のビリヤード場の写真などが興味深いです。古いプレイヤーやプールルームの写真やイラストなどが載っていて見ているだけでも楽しいです!(←実際にあんまり字は読んでない)

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そして、キューの構え方やブリッジの作り方、基本的な手球の動きやヒネリの紹介などが1/3くらい。そして残りが14-1、エイトボール、ナインボール、トリックショットの紹介といった感じです。技術的なところもしっかりしていて、なかなかクオリティが高いと思います。ただし、本としては基本的には入門者向けといった感じで、複雑なことが載っているわけではないです。

あ、ちなみに今読み返していて思ったんですが、昔はBlack Boarというプロダクションキューがあったんですね!オススメできるプロダクションキューの中に名前があってびっくりしました!今のBlack Boarとは全く関係ないと思いますが。

本としては古い写真などが載っているところなどはロバート・バーンの本の影響かもしれませんね。写真やイラストのおかげでわたしは大満足です!今amazonで見たら1056円(送料別)となってましたが、写真と資料として2000円まではわたしは出したい本です!
(ただし、マニア向け)

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Advanced Pool

 

今日ご紹介するのは、先日書いた“How Would You Play This?”の著者 George Felsの本です。

こちらの本は約180ページの本ですが、14-1が約130ページ、エイトボールが約30ページ、ナインボールが約20ページ割かれているという感じで14-1がメインの本です。

全体としては図よりも説明が多い本ですね。

AdvancedPool

また全体的に体系的に書いてあるといった感じではないので、その点はやはりPhil Capelleの本の方が素晴らしいです。また、エイトボールとナインボールについてはおまけ程度ですし、少し古さを感じるといった感じで敢えて読むまでもないかと思います。

本は1995年のものですが、やはり古さを感じるもので、マニア以外にはオススメするものじゃないなー、というのが正直な感想です。

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Break Shot Patterns


ちょうど今日、新しい本が届いたのでご紹介します。

わたしのもっとも好きな、そして一オシの著者Phil Capelleの本です。ちなみにPhil CapelleはもうすぐPlay your best 9 and 10ballという本が出るようですが、こちらはちゃんと予約してあります:->

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この本はPlay your best 9 ballのように実際の試合の一部を抜き出して、14-1のラックの後半(残り5つくらい)のところをどのように取るかということだけを解説したものです。DVDつきですので、たぶんそれぞれのシーンが入ってるんでしょう^^;;(←まだ見てない)要は、14-1の最後の5つの取り方だけをずーっと解説した本です。基本的に見開きで1シーンなので、約100のシーンの取り方を解説しているというわけですね。

 

著者のPhil CapelleはPlay your best straight poolという好著がありますが、この本はそこから最後の取り方のみにフォーカスしているところが新鮮です。ブレイクについてはあまり細かいことを述べていません。14-1ではむしろブレイクに行くまでの持っていきかたが肝ですもんね。わたしの場合は、最後の3,4つくらいでどんどんと慌てて行きますもんねー。

まだぱっと見ですが、かなり良さそうな本です。Phil Capelleの本は期待値が最初から高いのですが、期待以上でした。一方で、しっかりと丁寧に読まないと使えない本でもあるので、がんばって読みます。

 

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ザ・プロブックの使い方

先日、ザ・プロブックについての記事を書きましたが。昔は、課題配置の図の意味がよく分かってませんでした。図の中の点線の意味がいまいち分からないのです。

そんな訳で、教えてもらったことを書いてみます!

例えば以下の配置の場合は、

Probook

普通の練習課題はこんな感じですよね?(これが4)

Probook20141031-001

そして、4aは点線のそれぞれの端に的球と手球を置いて同じところに出します。だから、こんな感じ。

Probook20141031-002
4bも同様に点線のそれぞれの端に的球を手球を置いて同じところに出します。

Probook20141031-003

ちなみに4が標準的な形としたら、4aが手球を上方向に置いた場合の限界の配置、4bが手球を下方向に置いた場合の限界の配置となります。なので、4と4aの間や4と4bの間の配置なんてのも考えられますよね。

こんな感じで。Probook20141031-004

ザ・プロブックは少しわかりにくい部分がある本だなー、とは思いますが。これをいっぱいやったらA級になるな、という本だというのは分かります。